すごい人ほどダメだった　失敗図鑑～大野正人

小学生低学年向きの本のため、ほぼひらがな、文体も非常にわかりやすい。
偉人の伝説本は数あれど、偉人本の中でも「失敗」にクローズアップした本です。文体はまるでバラエティー番組コーナーのように、軽やかでナレーターの立木文彦氏の声（イッテＱ）がきこえてくるかのように、笑いとツッコミを入れたくなる。
文章だけでは小さいお子様に訴求力が無いため、各偉人コーナーにはイラストが入り偉人のコンプレックスのありかと苦しみがイラストを通して、ユーモアをまじえてわかりやすく、書かれている。台詞も「ぷっ」と噴出してしまうおかしさ。
一人一人の内容は長すぎず、短すぎず小学生の集中力が途切れない、ほどよい長さにまとめられています。
ところどころにプチ失敗図鑑というコーナーがあり、失敗との付き合い方指南。子供にありがちな、忘れる、、遅れる・・といった小さな失敗の乗り越え方アドバイス。また他人の失敗を笑うこと・・は大人でも普通によくやっていることですよね。他人の失敗を笑うことで、自分が失敗に対し恐れを抱くことになるなんて気付いていましたか？失敗しないで済むならば悩みもありません。人は生活の中で失敗の繰り返しだと思うのです。特に日本人は失敗と大多数派でいることに対し敏感だと思うので、とにかく平均的であろう、失敗しないことに意識が集中し、ピリピリしたり萎縮してすごしがちです。
この本は、失敗に対する付き合い方が見えてくる本でした。コーナー最後の偉人にお父さん、お母さんの部分は、この本を手にとった親御さんにとってほっこりさせられることでしょう。

出てくる偉人は

ピカソ→新しすぎた
手塚治虫→悪口をいう
シャネル→イケてないと言われる
フロイト→人の意見が聞けない
アインシュタイン→得意なこと以外、まるでダメ
スティーブ・ジョブズ→居場所を失う

など。失敗タイトルもなかなか面白いです。イラストで強烈と思えたのは孔子かなあ・・。手にとって確かめてみてください。

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せっかくなので偉人の一人
手塚治虫さん。

辛丁壬戊
丑未戌辰


官殺が強く、非常に粘り強さと真面目さを持った方。
鉄腕アトムは今の30分枠のＴＶアニメでは人気を誇り、日本アニメ界の雄。
非常に仕事の鬼だったそうで、スキルス性癌で入院していてもペンを置くことはなかったそうです。
それもそのはず、手塚さんの生きがいは芸術性と完璧さを求めていく方。病気だからと手を抜くことはできない。
しかし自分の完ぺき主義な面は、家族やアシスタントなど周りの人間にも厳しく当たるため、決して人間関係は良好とはいえなかったかも。
それは自分の作品を喜んでくれる読者のためでもあったわけですが、気難しさから離れていった人も多かったのではないでしょうか・・

失敗図鑑には人の悪口を言うとあります。丁火の日干はとても繊細なので、周りの環境、雰囲気により左右されやすい。悪口が多いのは丁辛の並びにあらわれています。

算命学の陽占にすると


調舒星　天堂星
鳳閣星　調舒星　調舒星
天南星　索牛星　天印星

です。洩気が強く表現せずにはいられない人です。細かいところにまで徹底してこだわるので職人気質、最大才能は索牛星なので100％の作品を出すことこそが漫画家としての責任であると考えていたのかも。失敗図鑑にあった、ライバルの悪口を言っていたのも、調舒星の特有の毒舌。ナイーブさと完璧になれない自分の力量不足を許せなかったからかと。また索牛星は南にあるので、やはりアシスタントといった部下には超厳しい・・プライベート。。家庭での平穏さはないので、きっと奥様は相当苦労したと思います。