正統派アイドル渡辺麻友さん

渡辺麻友さんの電撃引退されました。
最近見ないなあ・・と思っていましたら体調不良だったのですね。
SNSで誹謗中傷など芸能活動に悩み自殺した木村花さん、渡辺麻友さんは乙女座に月を持っています。乙女座をシンプルに表すなら良心からくる批判精神をもった人。神経がこまやかですから、何かあるとクヨクヨと考えてしまい、精神的に不安定になりやすい。
乙女座の月は、トランジット海王星が180度の位置でアスペクト中。ここをベースにして、出生天体、プログレス、トランジットで複合アスペクトができると、海王星の影響が表立って出てくるようになります。

渡辺さんに話を戻します。

渡辺麻友さんは今では珍しい正統派アイドルとして活躍されました。個人的には同系列の正統派アイドルで、昭和のアイドル岡田有希子さんに似ていると思っていました。AKBそれに付随するアイドルグループの中では1番好きでした。
渡辺麻友さんのホロスコープですが、牡羊座の太陽はノーアスペクト。月は乙女座です。もともとは静かで控えめ、一歩ひいたところで物事を眺めている冷静な分析家。一方で渡辺さんの理想とする人生は競争に勝つ人生です。行動的で正義感も強く、他人の真似できないようなことを先陣を切って仕切りたい人なのです。細やかで気配り上手なセクレタリーの顔と、負けず嫌いで1番を目指す戦士の顔をもっているということです。
月は火星木星とＴスクエア。スイッチが入ると、すぐに進めないと気が済まない。感情的になりやすく激しやすいですが、火星は魚座です。根は優しく良い方です。人気もあるしとても頑張り屋さんです。
細かいことにも気が回ります。気が回るということは、それだけパーフェクトなものを求めている証拠です。自分にも厳しく、周りにも厳しい対応で干渉することもあったのではないでしょうか。神経が細かいのでストレスがかかり続けると体調を崩してしまいます。
また魚座に火星があるということは、感受性が強く言わんとすることを感じ取る力に優れている。自己犠牲的に尽くす人ですし、人を喜ばせるためにサービス精神も旺盛です。魚座はリズム感覚があるので、歌やダンスが得意な人も多いです。欠点は先の感情の浮き沈みの大きさといいますか、、やる気があるとき、そうでない時の波が大きいので、常に一定の状態を維持するのに苦労する。
魚座水星は土星と0度です。渡辺さんは自分の周囲に流されやすい側面を頭で理解しており、流されないよう自己管理を徹底していたのだと思います。
アイドルですから金星も大事。金星は牡羊座ですね。金星は土星とセミスクエア、天王星海王星とスクエア。よく見るとリリスと0度。想像力が豊でセンスも良いです。アイドルとは何か自分なりの哲学をもっているので、その方針は譲らない。水星土星がセミスクエアということは、その理想に自分が沿っているか、極めて分析的で批判しながら過ごしていたことになります。
金星は活発ですがハードアスペクトで形成。万人受けではなくコアなアイドルファン向け。リリスが重なっているので、困ったファンに追いかけられるとか、勝手に妬まれていじめられる可能性もあります。
愛情面ではチャレンジ精神旺盛で、自分の想いを隠すことができません。少し面倒な相手とか、困難な恋愛に気持ちが傾きますが、気持ちも変わりやすく冷めやすい面も。自分の恋愛の欠点をよく知るので気持ちが傾いても、いつも自分の行動が正しいか論理的にとらえて、自分自身に批判的な目線を置いて、自己コントロールしていそうです。それでも時々タガが外れてしまい、後で猛省をしているのかもしれません。
本来もっている創造性をアイドルとして発揮することで、自己存在確認をする。そして責任感強い性格と、任されたアイドルの仕事を確実にこなしていくことが、渡辺さんにとっての生きがいだったのでしょう。

トランジット冥王星が本格的に山羊座入りする2008年から渡辺さんのアイドルとしての活動がはじまります。
出生の太陽に対しトランジット冥王星は接近のスクエアを形成しながら、トップアイドルとしての地位を確立していきます。
2011年10月以降は冥王星は太陽から分離。2012年終わりにはオーブが2度以上となっていき次第にスクエア状態が解除されていきました。2012年というと同年に卒業した前田敦子さんの代わりに、紅白でセンターポジションを務めたこと。後に一番緊張した時だったと記事にありました。
冥王星により普通の少女から誰もが知るトップアイドルへと押し上げていきました。本来ならば自分で人生を作るには早い段階ですが、冥王星により、自分で人生を切り開いていく太陽期を先取り、大人の世界へ引きずり込まれたわけです。別の見方をすれば渡辺さんの親御様も「渡辺麻友」という看板を背負ったことになり、娘が有名芸能人という特殊な環境に置かれたと考えても良いでしょう。

2017年12月にAKB卒業。この頃はトランジット冥王星は太陽に接近の72度、金星に対し90度が同時アスペクト。
AKB卒業後は、アイドルとしての活動も終了し女優へと転身しはじめる時です。女優としてキャリアを積み重ねていっていたと思うのですが、金星に対し冥王星がハードですから、AKB卒業でアイドルキャラを強制終了となった時期と重なります。また金星冥王星タグは嫉妬心をもたらすので、また女性同士の確執があったり女優転身には随分悩んでいたと思われます。悩みは冥王星だけでなく、トランジット海王星が魚座の水星、土星、火星と重なり、メンタル的にも悪いコンディションの時でした。
2019年にはプログレス太陽も牡牛座にイングレスしています。もう牡羊座時代のように、周りのライバルに打ち勝って人生を押していくことに価値を見出せなくなっていたのかも。
金星期でアイドルとして完ぺきに走り続けてきた渡辺さん。一方で女優としてはキャリアも浅くまだ駆け出しの期間でした。何事も自分の与えられた役割は完全に果たしたい人だけに、芸能人としての理想と現実のギャップが生じたのだと思います。ゆっくりと自分自身の成長を楽しめれば良いのですが、月火星でわりとせっかちな渡辺さんには、そうは思えなかったのかもしれません。
芸能界を引退し金星期から太陽期の本格的な移行になります。渡辺さんの太陽はノーアスペクトなので、健康になれば、まっさらな状態からスタートできます。アイドル業、長い間お疲れ様でした。