この作品は数年前にドラマ化されたようですが読み始めてから知るという、あいかわらずのTVドラマとかイマドキの番組事情に疎いです・・
上流階級 [ 高殿円 ]
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アラフォー。バツイチ、恋愛IQの低く仕事に生きる鮫島静緒。父を学生時代に亡くし、学歴もなく食品売り場のバイヤーから外商部に引き抜かれる、たたき上げ社員。外商部に移りセレブな人たちに囲まれ、セレブと男ばかりの外商営業部の上司や関連会社との折衝・・主人公静緒にふりかかるあらゆるワガママと難題に果敢に立ち向かうたたき上げ社員のお話です。序盤は外商の説明やらセレブの生活のお話がダラダラと続き、完読できるかな?と思いましたが、中盤から面白くなってきてめでたく?読破しました。
脇役である桝屋やセレブの人たちは一癖もある人たちに翻弄されながらも、持前の負けず嫌いさ、がんばり屋でパワーある行動力で、問題を解決していく人物です。話の途中自分のやり方に押し通しすぎて理解されず、くやしい思いをする場面、仕事の段どりがわからず、それでもお客様のために奔走する場面が描かれています。
外商の仕事は「できません」を言うことはご法度である。仮に無理なことでも、どの方法ならば(それもお客様の納得のゆく形で)可能なのか素早く提示しなければならない。これも外商だけではなく多くの仕事に共通することでしょう。外商など無縁だ・・といいつつも仕事面で参考になる場面もあちこちに出てきています。
この本はガチガチのたたき上げのキャリアウーマン物語でもなくて、ロマンチックで以外に優しいゲイで超セレブな桝家など面白いキャラが入っていたりと、負けず嫌いだけど恋の扱いはちょっと苦手で、でも一生懸命に問題に向き合う静緒の姿は今後が楽しみである。
続編があるみたいなので、こちらもまた読むつもりです。