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蜜蜂と遠雷~恩田陸著

本屋大賞、直木賞とW受賞で話題になった作品です。ちょっと遅めですが読了しました照れ

ピアノコンクールを通した4人の主人公を描いた作品。
ピアノを持たずして音楽界の巨匠ホフマンの最後の弟子、風間塵、天才少女といわれ突然の表舞台から消えた栄伝亜夜、ジュリアード音楽学院に通う完成精度の高い目下優勝候補のマサル、家族持ち・サラリーマンという社会人音楽家であり、他の天才3人と対比するかのように努力の人である高島明石の4人が主人公。

コンクール予選~本選までの間を通して4人のコンテクストが音楽と向き合っていく姿が描かれている。コンクールを通して刻々と成長し変わりゆく4人の主人公達だけでなく、コンクール審査員側の視点や音楽に点数化することへの葛藤、音楽家を支える家族の心情など音楽家のインとアウトサイドと全方向に渡り想いが描かれていて興味深かった。
挫折を知る栄伝、社会人になってもなお夢を追い続ける高島の感情の揺れ動き方が一番身に迫る感じでした。

この作品の味わいは上の主人公ではなく、本当は選曲のこだわりと音ではなかろうか?と思います。。。実際コンクールに何年も通いつめ取材しリアリティを追及されていること、各楽曲の表現法が豊かで知らない楽曲もありましたが、目の前に音が流れ出ていくようでした。
文字を通した音楽絵画といえるのではないでしょうか。音楽はこれほどまで文字で表現できるものなのですね。著者の言葉遣いに圧倒されました。

507ページでしかも二段構成なので読了できるか不安でしたが、文体が容易なので私でもOKでしたA=´、`=)ゞ

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こちらはCD。実際の楽曲を聴きながら並行して読むとさらに盛り上がりそう。

 

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