一定年齢以上の方であれば、金ピカ先生をご存知でしょう。元予備校の講師で、日本刀を持ち昭和のヤクザといった格好で登場（今ならば問題になったかもしれない・・）。個性的すぎるキャラクター性で有名になり、タレント活動まで幅を広げ一時期超有名になりました。現在ならば林修さんのポジションに近い。
全盛期はとても羽振りが良かったので、大好きなクラッシックカーを複数所有するなど贅沢な暮らしをしていました。しかし仕事が激減し収入が落ちても贅沢な暮らしをやめられず、晩年は妻に三行半をつきつけられ離婚。妻と別れた後は自暴自棄となり、最終的に生活保護を受けつつひっそりと暮らした中で孤独死。
金ピカ先生の孤独死は、全盛期を知る人であれば衝撃的なニュースでした。
今日は金ピカ先生の命式をみてみましょう。
その前に教育者（学者ではない）としての条件をみていきます。
教育者（小中高生位）は北方の職業でありつつ、未来ある子供を育てる職業です。社会を知らない子供に対し知識だけでなく、大人としての良識を教えていく役割を持ちます。五方向でいうと学ぶことは北、子供は南、その間に立つものが中央。よって知識力、そして面白く教え伝える伝達能力に加え、日々の生活に合理性を持っている。いわば金銭感覚に優れている要素を必要とする。
こうなると・・金ピカ先生は北と南は良いと思うのですが、土性であるお金の扱い方は一般とはかけ離れていると言わざるを得ない。純粋な教育者というよりタレント性の強い方であることがわかります。
金ピカ先生は、教育者でしたが公立学校の教師は不向きなタイプ。その時代にウケるものを面白く取り入れて受験に特化した勉強を教えることが上手な、私塾向きの教育者。
この他教育者の条件を算命学観点から列挙していくと
１）行動が一貫している
２）金銭感覚がある
３）極端にならず良い意味で普通
４）心は父親、行動は母親の影響が強い
５）兄弟姉妹と仲良し
６）子供を守る使命感がある
金ピカ先生の命式は、春の終わりの甲木のお生まれです。全体の五行バランスを見ると守備本能、引力本能、習得本能の星が強く、弱いのが攻撃、伝達本能です。伝達本能に至ってはゼロです（暗合後は伝達本能が表出されますが本質ではありません）。
自分の考えや信念を持った行動派。学びの姿勢が強くよく考えて行動するでしょう。外見がどれほど金ピカでも？、威張ることもなく謙虚な心もあります。人と喧嘩することは少ないでしょう。ただし自分の考えはいつまでたっても変えないので、喧嘩は少なくても、ついていけない人は、次第に距離を置かれるようになるかもしれません。
几帳面さとルーズさが同居。
何かあったとしても、親剋型なので親を頼ることもできません。天元＜地元ですから、天からのサポートを期待するより、自分でチャンスをつかみ伸びてく方。
大運は大運天中殺と変剋律大運が続く。生涯を通して金ピカ先生の人生は波乱でした。まるで竜巻のように一気に30代で有名人になり、40代で禄存星大運の頃まで活躍されていました。しかし大運天中殺が終わり変剋律大運だけになると運気が低下。
禄存星大運時期は大きな財をもっていらしたと思います。しかし金ピカ先生はもともと攻撃本能が弱く、自己管理があまり得意ではありません。莫大に築いた財産も、クラッシックカーに財産をつぎ込むなど放蕩生活でジリ貧生活に転落。
50代60代と火性が回ってきたのですが、陰転してしまい浮上するきっかけがつかめませんでした。この頃に趣味に走るばかりではなく、無償の奉仕活動や社会貢献に積極的であれば、晩年の人生ももっとちがった形になっていたでしょう。
最後まで、自分の人生に悔いはないとのことでした。名誉を得ると命取りといわれる牽牛星が北にありますが、状況から察するに私生活が荒れていなければ、健康寿命も長くあったのではないか？と思われます。
急速に進む高齢化、孤独死と現代日本社会の問題を改めて意識させられる出来事でした。