ことことこーこ 阿川佐和子著

阿川さんの介護をテーマにした作品です。
香子は離婚して実家に戻る。その頃から母が認知症となり、父は急逝。
離婚後は得意の料理の腕を活かして、フードコーディネーターとして駆け出しの香子。
認知症の母の介護と仕事の両立に悩み、弟夫婦とは介護に対する考え方の違いからギクシャクする。

認知症が進行していく様子を、本作品では親が壊れていくの表現がされている。
親が壊れていきつつあるも、失われる機能（一時記憶）が多くなるのに、人としての
感情、親心は失われず残されている面に、主人公がほっとしていたり、またボケの症状が進行していても、母親の明るく
素直な性格にも救われているところもある。その一方で、「バカ、バカ、バカ」と母親自身が、人として機能が失われつつある状況に苦しむ様子も描かれている。
また介護する側の香子の場合は何より、仕事後輩の麻有さんの存在は本当に救いになったと思われる。
子育てと違い、親の残された時間と戦いは、精神的負担も大きい。
周囲にどれだけ、救いとなる場があり、理解者、支援者の数が介護時間の質を左右すると感じた。
本作品は介護のリアルを描きつつ、キャラクターの明るさ、仲間がいることで救いがある。
介護という重いテーマですが、表現も重くなりすぎず、けれども介護現場を知る阿川さんならではのリアリティが、ほどよく混ざっている作品。文体も簡単なのでサクサクと読み進めることができました。
また料理好きな阿川さんらしく、作品中にも参考になる面がありました。レシピも楽しめます。
私は、まったく家庭的ではないので料理作りが超苦手なのですが、阿川佐和子さんのレモンライス作ってみたいと思いました。

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ここからは阿川佐和子さんの命式を少しだけみていきます。
日干は丙辰の生まれですね。明るさと聡明さを持った方です。運勢の波に激しさもありますが、強い精神力を持っているので荒波でも歩いていける。中心星に鳳閣星を持ちますから、柔軟性がありさっぱりした気質。そして抜群のバランス感覚があるので、どこにいても情に流されることなく公正な判断ができます。現在65歳とのことですが、やはり若々しいです。鳳閣星は子供の星ということ。また晩年期に天南星を有しており、いつまでも若々しい方です。
小説を書いたり、番組進行では聞き上手、また・・ではツッコミ上手と伝達能力が優れていることがわかります。鳳閣星は阿川さんにとっては一番使いやすい星なので、伝達能力を活かした活動はマッチ。また突っ込み上手なのは、負けん気の強い車騎星のパワーと、言わずにはいられない天南星のエネルギーを上手に活かしていると思います。
地支土性一気格でもあるので庶民派っぽい。そして強運さがここでも強められているのと、裕福に育った方のわりには庶民的で解放的な明るさがある。
また現在はお母様を介護されているそうですが、中年期に天庫星を持ち、何だかんだで実家の面倒を見る立場になりやすいです。
初旬大運は東方納音です。幼少期は人間関係のつまづきがあったかもしれません。小3の頃、誕生会で10人に招待状を送ったのに、きてくれたのは2人だったのだそうです。
大運天中殺は2旬からです。初旬が陰転して寂しい時期を送られたと思われます。そのため2旬からは陽転し才能開花。そして月干の壬水。波乱も多さはぬぐえませんが、夢が叶いやすく成功への道筋が早くから開けます。長年独身だった阿川さんは61歳の時に、ご結婚されています。結婚にいたるまで時間がかかったのは複雑な大人の事情があったようですが、長年の知り合いとご結婚できたり、芸能活動、執筆活動も順調さに表れていると思います。